中高一貫校の選び方とは
中高一貫校の選び方とは
学歴社会は、少しは緩和される。しかし、偏差値の高い学校にいかないと...と感じ、中高一貫校を選ぼうとしている家庭は多いかと思います。 しかし、レベルも場所も選択肢も多いので、何が良いのか?分からない方も多いと思います。 じつは、難関大学に合格するには、高校受験からでは、遅い...という特殊な環境になっています。 少子化で学歴社会は変化した。などと言われていますが、これは、まっ赤なウソで、学歴社会は加速度を増しています。 今回は、難関国立大学に行くのに、なぜ中高一貫校に行くのが大事なのか?についてご紹介いたします。 お子さんを難関大学に合格させたい人、必見です。
目次 |
- 自分にあった学校を選びたい方
- 人生を自分で決めたい方
- 基準が分からない方
1.中高一貫校の選び方とは
中高一貫校の選び方とは
まず、上の図を見てください。 難関の国立大学に、一般受験で行く場合、「中高一貫校に行かなければいけない」というのが、普通の家の感覚だと思います。 自分の子が天才で、勉強しなくてもできる場合は、公立のトップ校などに入って、難関国立大学を受験してよいと思います。 しかし、そんな子は0.1%いるか?いないか?のレベルです。1000人に1人しかいない人の話をしても再現性がありません。
上の図は、普通の人、家のこどもが、難関国立大学に合格するまでの最短距離を表しています。
現代の大学入試は、地方の公立高校から行くのではなく、4年生から勉強を始め、中高一貫校へ行き、さらに高校でも勉強し続ける山登りゲームになっています。 ゲームはシンプルで、時間をかければかけるほど、勝つ確率が高くなります。
子供が減り、偏差値が55以下の中堅校は、存在意義がなくなっています。地方、都市部とわず没落していく公立高校が多く、難関国立大学を一般入試で合格したいなら、公立or私立の中高一貫校へ行くのが定石になっています。
東京、神奈川などは、トップレベルの学校は私立の中高一貫校になりつつあります。 塾による入試対策が進んだ結果、地方の天才よりも、都市部の塾で対策をした人の方が、難関国立大学へ行く時代になってしまいました...
日本が不景気になってしまったのも、このような青白いエリートを大量生産したことに問題があるかもしれません...
私が住んでいた埼玉県では、北部に熊谷高校(公立)など、東大に合格者数を出していた名門校がありました。
最近ではどんどん、東大進学者数を減らし、ついに0になってしまいました。 少子化と、地方に人が集まらず、都市部にばかり人口が集中する事で、格差が生まれています。結果、地方と都市部の格差がたった40kmほどの距離で、学力に大きな差が出来てしまいました。 いまの親の方、受験は20年前と大きく変わっています。注意してください。
・中高一貫校が圧倒的に有利 ・トップ私立なら付属中へ ・受験が変わっている |
2.高校からでは、すでに遅い
高校からでは、すでに遅い
中高一貫校では中学からしか入れない、「完全中高一貫校」と高校からの入学を受け入れる「併設型の中高一貫校」があります。 さて、どちらが、難関国立大学への合格者数が多いでしょうか? これは、明らかに、、「完全中高一貫校」なのです。
2023年には、東京農業大学第一高校、奈良の東大寺学園中が完全中高一貫校化されます。 「高校募集停止」「完全中高一貫校」化は、毎年のように加速しています。
麻布、開成、桜蔭など東京のトップレベルの学校は、高校から入る事ができません。
この流れの原因は、高校からの入学組にあります。高校から受験勉強をしても、中高一貫受験組に勝てず、合格実績、成績が悪いという現実があります。 中学受験は小学4年生から、塾に行くのが一般的になっています。東京などはさらに3年生から塾に入る人なども出てきています。 中高一貫校で先取学習をした人は、圧倒的に勉強時間が長い。さらに、勉強する習慣がついています。
勉強する習慣が、小学校からある人、中学からの人、どちらが難関国立大学に合格しやすいか?と言われたら、圧倒的に小学生から勉強している人に軍配が上がります。 中学受験を経験した人は、すでに勉強する習慣ができています。
推薦入試も中高一貫にメリットがあります。 AO、小論、グループ面接などを使用した入試は、いまや50%ほどになっています。
推薦の対策をするには、留学なども含めた、様々な経験、幅広い視野、自由な発想・思考力、表現力が大事になります。 つまり家でスマホを見て、地元のレベルの低い友達と遊んでいるだけでは、「自己探求」をしている生徒に負けてしまうわけです^^;
個人的には、イオンでダラダラする時間こそが、人生の宝になると思いますが。
推薦入試も、今後、中高一貫の6年間をどのように使うか?何を経験したか?そこから何を得たのかか?を探求し、表現する勝負になるので、探求学習に取り組んでいる、中高一貫が有利となります。 もしくは、探求を授業で行っている生徒の方が勝ちやすくなります。 全てが中高一貫が勝つとは言えませんが、確率の話になります。
・高校受験組の成績が悪い ・勉強の習慣は早く身に着けた方が勝ちやすい ・中高一貫校の先取学習が強い |
3.付属が増えている
付属が増えている
日本のトップ私立大学である「慶應」、「早稲田」大学は、一昔前と違い、一般入試ではなく、指定校と推薦の生徒だらけになっている事を知っていますか?
早稲田のある学部などは、推薦で入ってきた生徒の数を公表していません。公表してしまうと、一般入試で受験している人が少ないことがバレてしまうからです。
少子化が進み、大学も生き残りをかけて、差別化をしているのですが、それが、あまり良い方向に行っておらず、単なる階級社会を助長するような事になっています。
親に資産があればあるほど、教育の質が高くなり、教育の質が高いほど、エリートになりやすい社会が出来上がっています。
これは、先進国では当たり前ですが、差がありすぎる社会では、階級による闘争が生まれてしまいます。
悪いとは言いませんが、本来の学校としても意義と、何か違うような事になっています。 かつて早慶には全国から学生が集まっていましたが、今は約4人に3人が首都圏の高校出身者になっています。
つまり、大きく多様性が失われていると言えます。 有名私立大学とすれば、富裕層の家、子供を取り込んでおけば、就職に有利です。就職に有利なら、大学に学生は集まります。 大学もビジネスなので、仕方がありませんが... 今後、難関私立大学は、一般入試から入る人を減らしていくという事が考えられます。 詳細はこちら>>
・指定校、推薦だらけ ・付属から半分入学 ・格差社旗になっている |
4.変わる私立と国立
変わる私立と国立
今、子供を塾に入れようと思っている世代は、20~10年前に受験をしていると思います。 この時期の受験と、いまの受験では、市場が変わっている事を理解しておく必要があります。
とくに、変わったのが、「推薦」です。推薦で大学に行く人がいまや50%、 国立の難関大学は、中高一貫校の出身者だらけ。
という状態になっています。
国立の大学入試は、意味不明に教化の数が増えてしまい、中堅の国立を狙うよりも、年内に決まる中堅の私立大学に行けばいいや・・ と思う学生が増えてしまっています。 本来は、中堅の国立大学により予算を使って、教員、教育、施設を充実させていくべきなのに、補助金を私立にばかり出している。という政治的な問題も絡んでいます。
さらに、少子化で公立の中堅以下の高校は統廃合。子供が減り、競争が減り、全体的に学力が落ちている状態なのです。
昔はほとんど聞かなかった「AO入試」。この割合が1.4%から8.8%、推薦入試は31.7%から34.7%に急上昇加しています。 すでに、都心部の偏差値が53~56前後の学校では、推薦入試が50%を超えています。
・中堅国立を潰そうとする政治 ・私立に補助金出しすぎ ・Fランだらけの大学 |
5.情報を集め続ける事が大事
情報を集め続ける事が大事
受験業界は、10~15年前に我々が受験したころと全く違う環境、戦いになっています。
教育業界はいまだに、「偏差値」という謎の基準によって、人間を判別しているひどいシステムです。
日本は、大きな変化とチャレンジができない国民になっています。かつての日本は、ホンダ、松下、ソニーなど世界と戦える企業を多数生み出していました。しかし、現在は「大谷翔平」くらいしか生み出していません。
いくら強い個人が一人誕生しても、長期的に経済にインパクトはありません。
地域を活性化させ、雇用を生み出す経営者を多数生み出すこと、そんな人間を多数、社会に送り出すことが必要です。
今後は、さらに格差社会が広がり、さらに学歴社会になっていくと考えられます。 政治、経済、教育とあらゆる社会システムが耐用年数を超えているのに、ゾンビのように生き残り、社会インフラを固定化させています。
社会問題が山積みなので、教育、社会は20年後も今とあまり変わらない現状が続くと考えられます。 日本は先進国などではなく、他国のテクノロジーが進化して、仕方なくついていく後進国として、どんどん劣化していくはずです。
基本的に日本の未来は、あまり明るくありません。
政治、法律、税金、多くの問題は、戦後の教育を受けた世代が作った大きな負の遺産です。
団塊の世代は、個人主義の人間が多く、自分さえ良ければ良い。という人間が大量生産された結果だと思います。
今の日本で「幸せを感じない」のは、日本の和の精神を忘れた結果です。助け合うことをしなくなった結果、孤立し、精神が貧困化していると感じます。
親は、子供の将来を考えて、受験を勧めていると思います。 そうであれば、情報を集め続けて、プランを改善し続けた方が良いです。いま正しい事が3年後も正しいとは言えない時代です。
ぜひ、最新の情報集め、感情的になりすぎず、俯瞰して物事をとらえ、計画を立てて、受験について考えてみてください。 今後も、お役に立てるような記事を書いていきたいと思います。 東大に最短で合格する方法>>なども、ぜひ読んでみてください。
あなたの意見を聞かせてください
この記事の感想や意見を、ぜひお聞かせくださいませ。
※誹謗中傷がひどい場合、予告なく削除する事があります。
おすすめページ
このページを見た人は、以下のようなページを見ています。
私立中学と公立中学の違い 私立が設備にお金をかける理由とは 初心者にも分かりやすく解説
伊奈学園中偏差値 県立の人気のある中高一貫校 伊奈学園中学校の偏差値とは
8人に1人が中退 なんと大学生の8人に1人が「中退」 ボーダーフリー大学は必要なのか?
予習と復習どちらが大事なのか 予習と復習はどちらも大事で 授業とセットで考える事が必要です
私立と公立ではどこが違う? 私立と公立では、進学実績、学費、校風が大きく違います。 公立の学校がいいのか?私立の中学校がいいのか?
幸福の資本論 お金があれば?友情があれば? 幸せに生きるにはどうしたらいいか?
中学受験はいつから?変わる受験の世界 都市部では当たり前になった中学受験 本当は、いつからはじめたらいいのか?
共通テストがまた改悪? このままだと、受験がカンタンな 都会の私大に流れてしまう
小学生と中学生の不登校について 不登校について考えてみる 不登校になってしまったら?
大宮国際中に合格 大宮国際中に合格するには どんな対策をしておけば良いのか?
伊奈学園中の倍率2024年度 人気の県立の中高一貫校 伊奈学園中に合格するには?
補習塾と進学塾の違いとは? 補習塾はテストの点数を上げる塾 進学塾は、難関校に合格するための塾
伊奈学園中の倍率と対策 倍率は約4.9倍と人気の学校です どのような対策が必要なのか?
中高一貫校の選び方 正しい中高一貫校の選び方とは どうやって選んだらいいのか
正しい学校の選び方とは 正しい学校の選び方とは何か?について 奴隷と貧困にならないために
正しい塾の選び方とは 中学受験をする人もしない人も 集団指導と個別指導の塾があります
私立中と公立中の学費 どれだけ違うのか?どちらがよいのか? 徹底解説していきます
高校受験の内申点とは 高校入試はもう始まっている 受験の仕組みと内申点の意味とは
大学までの教育費 大学まで教育費はいくらくらい 貯めておいたらいいのか?
個別指導は、何人までが個別指導なのか? 個別という言葉の響きが問題です 1:1のように感じてしまいますが...
小学生から考える会社の選び方 学生のうちから考える 会社の選び方について
凡人が東大に最短で合格するには 何をどのくらい勉強をしたらいいのか? 具体的に考えてみましょう
自己探求が究極の学問 自己探求を続けて心理改善しよう 幸せに生きるために必要な事とは
チャータースクール 教育の民営化とその弊害とは アメリカの事例をご紹介
慶應、早稲田大学は指定校と推薦だらけ 富裕層の子しか入れなくなった学校 それが慶應、早稲田大学
イエナプランとは 子供が自律して学んでいく その驚くべき仕組みと効果
学校にとっておいしい市場 偏差値54~54ぐらいの「おいしいマーケット」 の高校が消えていく理由とは
広島叡智学園中学校 グローバルリーダーを育てる最先端の教育環境 2019年に出来た、公立中高一貫のIBとは
中学受験ガイド 上位10%の選ばれた人々、ご家庭へ 中高一貫校の受験対策について
大学合格ガイド 大学に合格するには、何をしたらいいのか? 本当に正しい大学合格の方法をご紹介
私立高校の無償化で府立高校の志願者が減っている 減り続けていく、短大、高校、大学 生き残っていく道とは
伊奈学園中の合格ガイド 県立の中高一貫校である 伊奈学園中に合格するには?
大宮国際中の絶対合格 英語学習に力をいれている 大宮国際中に合格するには?
学校を選ぶにはどうしたらいいのか? どうやって学校や塾を選んだら 本当に大事なポイントとは